更新日:2026年10月31日
先に結論です。
ホームページ作成サービスを使えば、士業の先生がご自身でホームページを作ることはできます。費用は、2026年10月時点の各サービスの公式料金表で、いちばん安い有料プランが月1,290〜1,480円でした(Jimdoは税込、Wix・ペライチは税別)。
ただし士業のホームページは、作り方よりも「何をどう載せるか」に気をつけたいところがあります。氏名と所属会の表示、報酬の載せ方、依頼者の秘密と個人情報の扱い、所属する会の広告のルールの4つを、公開前に必ず確認してください。
開業したばかりで費用をおさえたいときや、まずは名刺代わりのページがほしいとき、ホームページを自分で作ろうと考える先生もいらっしゃるでしょう。最近の作成サービスは、文字と写真を入れ替えるだけで形になるものがそろっています。
この記事では、自分で作るときの手順と、士業だからこそ気をつけたい点をまとめました。作成サービスの料金や制限は、各サービスの公式ページで確認できたことだけを載せています。
自分で作るのが向いている場合
自分で作るか、制作を頼むかは、かけられる時間とお金で決まります。次のような場合は、自分で作る方法が合っています。
- まずは1〜3ページで足りる:事務所の情報、取扱業務、料金、連絡先がそろっていれば十分という段階
- 文章を書くのが苦にならない:ホームページの中身の大半は文章です。作成サービスは見た目を整えてくれますが、文章は自分で用意します
- 更新も自分でしたい:お知らせや料金の変更を、思い立ったときにすぐ直したい
反対に、開業準備で時間が取れない場合や、業務ごとの詳しいページを最初から作りたい場合は、作業の量がかなり増えます。作り始める前に、載せたい内容を書き出してみると、どれくらいの作業になるか見当がつきます。
主なホームページ作成サービスと料金
よく使われる作成サービスのうち、4つの公式ページを2026年10月31日に確認しました。料金と、事務所のホームページで気にしたい点をまとめます。
| サービス | 公式ページで確認できたこと |
|---|---|
| Wix | 有料プランは月1,300円・2,300円・2,700円など(税別。選んだ利用期間分を一括払い)。全プランで独自ドメインが1年間無料、Wixの広告が非表示。無料版は広告が表示され、独自ドメインはつなげない |
| Jimdo(AIビルダー) | 無料のFreeと、Start 月1,290円・Grow 月2,070円(税込。12か月契約時の月額換算)。ページ数はFree 5・Start 10・Grow 50。お問い合わせフォームは全プランにあり、広告なし・独自ドメインはStart以上 |
| ペライチ | ライト 月1,480円(3ページ)、レギュラー 月2,980円(5ページ)、ビジネス 月3,980円(20ページ)など(税別・月契約)。2025年10月1日から、無料のフリープランではページを公開できなくなった。1か月の無料お試しあり |
| Googleサイト | Googleアカウントで作成・公開できる。公開アドレスは「sites.google.com/…」の形。独自ドメインも設定できる(ドメインは別に用意し、所有権の確認が必要) |
※ 各サービスの公式の料金ページ・ヘルプ(2026年10月31日時点)によります。Wix・ペライチは税別、Jimdoは税込の表示です。料金や内容は変わることがあるので、申し込む前に公式ページで最新の情報を確認してください。
事務所のホームページで見ておきたい点
- 独自ドメインが使えるか:「〇〇-gyosei.jp」のような事務所のアドレスにできるか。名刺やメールアドレスとそろえられます
- サービスの広告が出ないか:無料プランではサービスの広告が表示されるものがあります
- お問い合わせフォームが使えるか:どのプランから使えるか
- ページ数の上限:業務ごとにページを分けたくなったときに足りるか
- やめるときの扱い:解約するとホームページは公開されなくなります。別の方法に移るときは、文章や写真を自分で移し替えることになります
自分で作るときの手順
作成サービスを使う場合、おおまかな流れは次のとおりです。いきなり作成画面を開くより、先に中身を決めておくほうが早く仕上がります。
- 載せる内容を書き出す:事務所名、氏名、所属会、住所、電話、受付時間、取扱業務、料金、相談の流れ、経歴。まずは文章だけをまとめます
- ページの分け方を決める:1ページにまとめるか、「事務所案内」「業務内容」「料金」「お問い合わせ」のように分けるか
- 作成サービスとプランを選ぶ:前の章の点(独自ドメイン・広告・フォーム・ページ数)を見比べます
- ドメインを用意する:事務所のアドレスにする場合は、取得と接続の設定をします。名義は事務所(先生ご本人)にしておくと安心です
- ひな形を選んで、文章と写真を入れる:落ち着いた色合いのひな形を選ぶと、士業の事務所らしく見えます
- スマホで見て確認する:文字の大きさや、電話番号を押してそのまま電話できるかを、スマホでも確かめます
- 次の章の注意点を確認してから公開する
- 公開後は定期的に見直す:料金・受付時間・休業日が変わったら、すぐに直します
載せる内容の詳しい組み立ては、行政書士のホームページに載せるべきことや社労士・司法書士のホームページに必要なページと載せる内容でも紹介しています。
士業ならではの注意点
士業のホームページには、一般のお店のホームページにはない決まりがあります。ここでは、法律と各会の規程の原文で確認できたことを紹介します。規程の内容は士業や所属する会によって違うので、最後は必ずご自身の会の規程で確かめてください。
氏名・登録番号・所属会の表示
弁護士は日本弁護士連合会の「弁護士等の業務広告に関する規程」第9条で、広告に氏名と所属弁護士会を表示することになっています。税理士も、名古屋税理士会の「業務の広告に関する細則」(平成30年12月改正)第7条で、氏名と、その税理士会の会員であることを表示するとされています。
登録番号の表示までを求める規定は、この記事で確認した規程には見当たりませんでした。ただ、日本行政書士会連合会の「行政書士会員検索」のように登録番号で探せる仕組みもあり、氏名・所属会とあわせて登録番号を載せておくと、見た方が登録を確かめやすくなります。
報酬(料金)の載せ方
行政書士は、行政書士法第10条の2で、事務所の見やすい場所に報酬の額を掲示することになっています。さらに日本行政書士会連合会の「行政書士職務基本規則」第24条第2項では、掲示に加えて、インターネットを利用した方法などで公表するよう努める、とされています。
料金を載せるときは、金額だけでなく「どこまでの作業が含まれるか」「実費(印紙代・証紙代など)は別か」「税込か税別か」を書いておくと、問い合わせの段階での行き違いを防げます。「どこよりも安い」のような書き方は、次の広告のルールにかかわるので避けます。
依頼者の秘密と個人情報
士業の法律には、業務で知った秘密を漏らしてはならない、という決まりがあります(行政書士法第12条、社会保険労務士法第21条、司法書士法第24条など)。ホームページで事例を紹介するときは、依頼者が誰か分からないようにすることが大前提です。弁護士の広告規程第4条や、名古屋税理士会の細則第4条では、依頼者(顧問先)の名前や扱った事案を載せるには、依頼者の同意が必要とされています。
お問い合わせフォームを置く場合は、相談の中身という大切な個人情報を受け取ることになります。個人情報保護法第21条では、個人情報を取得したときは、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、利用目的を本人に通知するか公表することになっています。ホームページに「個人情報の取扱いについて」のページを用意し、問い合わせの情報を何に使うかを書いておきましょう。
所属する会の広告のルール
ホームページも広告として扱われます。たとえば行政書士職務基本規則第17条は、広告宣伝に「ホームページ、SNS等によるもの」を含むとしたうえで、事実に合わない広告、誤認や誤導のおそれのある広告、誇大な広告を禁じています。ほかの士業にも同じような決まりがあります。士業ごとの規程は士業のホームページで気をつけたい広告のルールにまとめました。
公開前に確認したいこと
自分で作ったホームページは、作った本人には間違いが見えにくいものです。公開する前に、次の項目を一つずつ確認してください。
| 確認すること | 見るところ |
|---|---|
| 氏名と所属会 | 資格名・氏名・所属する会が、どのページからも分かるか(ページの下の部分など) |
| 連絡先 | 住所・電話・受付時間が、名刺や会員検索の登録内容と同じか |
| 料金 | 税込か税別か、実費は別か、含まれる作業は何か |
| 言いすぎの表現 | 「必ず」「最安」「No.1」など、根拠を示せない言葉が入っていないか |
| 事例の書き方 | 依頼者が特定されない書き方になっているか |
| 個人情報 | お問い合わせフォームがある場合、利用目的を書いたページがあるか |
| スマホ表示 | 文字が小さすぎないか、電話番号を押して電話できるか |
| サービスの広告 | 作成サービスの広告が表示されていないか |
開業したばかりの時期は、ホームページのほかにもGoogleマップの登録や名刺のアドレスなど、整えたいネットの情報があります。順番は開業したての士業の先生がまず整えたいネットの情報で紹介しています。
もう一度、結論です。
ホームページ作成サービスを使えば、ご自身でホームページを作れます。2026年10月時点の公式料金表では、いちばん安い有料プランが月1,290〜1,480円でした。選ぶときは、独自ドメイン・広告の有無・お問い合わせフォーム・ページ数を確認しましょう。
士業のホームページでは、氏名と所属会の表示、報酬の載せ方、依頼者の秘密と個人情報の扱い、所属する会の広告のルールの4つを、公開前に必ず確かめてください。
この記事の内容を、士業のホームページ屋さんに任せた場合の料金
自分で作る時間が取れない場合は、制作を任せる方法もあります。士業のホームページ屋さんにご依頼いただいた場合、この記事で取り上げた項目は、それぞれ次の料金でお引き受けしています。
| この記事の項目 | 任せた場合(税別) |
|---|---|
| ホームページの制作 | 1ページ:10,000円 6ページ:30,000円 8ページ以上(お問い合わせフォーム付き):50,000円 |
| 載せる文章 | 今のホームページや公開されている情報をもとに、下書きまでこちらで作ります。先生には内容の確認をお願いしています |
| ドメイン | 接続設定:5,000円(初回のみ) 新規取得の代行:3,000円 ドメインの年額費用:実費(お客様名義でご契約) |
| 公開後の更新・サーバー | 月5,000円(サーバー・SSLの管理、動作の見守り・不具合への対応、文言の修正・お知らせの追加、アクセス解析のサポート込み。最低契約期間12ヶ月) |
| 事務所のメールアドレス | 独自ドメインのメールアドレスの設定:5,000円(初回のみ) |
たとえば1ページのホームページなら、制作費10,000円と、公開後は月5,000円です。料金や受付時間の変更、お知らせの追加は、メールでご依頼いただければ月額の範囲で対応します。着手金はなく、お支払いは翌月末です。
ご依頼の前に、先生の事務所の見本のホームページを無料でお作りしています。見本をご覧になってから、ご依頼いただくかどうかをお決めください。